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グラーツで行われたISSIDの報告 杉浦義典 小堀修 2003年7月

杉浦義典:日本学術振興会特別研究員
小堀修:丹野研究室 博士課程1年

国際個人差研究学会 ISSID International Society for Study of Individual Difference

1.どんな学会が、いつ、どこで開かれるか

 2003年7月13-17 オーストリアのグラーツで開かれた。
 この学会は、Personality and Individual Differenceという雑誌を発行している学会である(http://www.issid.org/).アイゼンクが創始者である.2年に一度世界各地で開かれる.

2.どんな領域の研究者が参加するか,どんな雰囲気の学会か

 広い意味での個人差に関する研究領域.パーソナリティとともに知能の研究も盛ん.行動遺伝学,fMRI,精神薬理学,実験心理学,項目反応理論など幅広い領域の研究者が参加している.人数も少ないため,アットホーム.英語ができれば,CafeやLunchで誰とでも気軽に話せる.Sightseeing TourやShuttle Bus,Lunchも参加費に含まれており,至れり尽せりという感じ.

3.学会の規模は 何人くらい参加するか

 こぢんまりとしており,200~300人くらいが参加する.例年はもっと少ないそうで,同時に2つのシンポジウムは開かないそうである.

4.どんなプログラムがあるか その内容で印象に残ったことは

 発表方法は,Keynote,シンポジウム,Paper Session,Poster Sessionの4つ.研究の内容は,
 Extraversionや衝動性などのアイゼンク系
 Reinforcement Sensitivity TheoryなどのGray系
 IQやWorking Memory系
 の大きな3つに分かれる.生理/社会/臨床と細分化しない心理学の自由さが感じられる.その他,Cloninger, Schizotypy, Big 5, Clinical Psychologyなど.印象に残ったのは,薬理学研究.SSRIを被験者に飲んでもらって,実験で衝動性を調べる.佐々木司先生と組んで同じような研究ができないだろうか.

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5.有名な研究者でどんな人が参加するか

 Grayの研究室を引き継いでいるPhilip Corr先生がきていた.他にも有名な人がいるはずなのだが,小堀が余り詳しくないので高橋,山形に聞いてみる.
 杉浦は,Wells先生との共著でも有名なGerald Matthews先生と会うこと出来た.ポスターも見ていただき,コメントをもらった.

6.日本から誰が参加していたか

 千葉大の若林先生,広島大の森先生(サバティカルでオーストリアに1ヶ月滞在中だった).

7.発表申し込みの〆切はいつか,大会参加費はいくらか

 12月末が締切り.参加費は学生が150ユーロ,研究者が300ユーロ.

8.次回の学会はいつどこで開かれるか

 2年後,オーストラリアで.

9.学会や大学や旅行や観光で気がついたこと,その他

 IQが純粋にパフォーマンスのindicatorとして考えられており,日本よりも研究が進んでいる.
 EU圏内であればPassport Controlは厳しくない.
 オーストリアから日本へ帰るときは,荷物の中身を全部開けられた.
 オーストリアはたいてい英語が通じる.
 ホテルは60ユーロで4つ星に泊まれた.

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