世界行動療法認知療法会議(World Congress of Behavioral and Cognitive Therapies)は、3年に一度開かれる行動療法・認知療法の国際学会です。WCBCTと略されます。
この学会1979年から開かれてきた世界行動療法会議と、1983年から開かれてきた国際認知療法学会(後述)が、1995年から合体して開かれるようになったものです。
毎回、世界の50カ国から2000名以上が参加し、回を追うごとに参加者は増えています。
日本人の参加者もたくさんいます。第1回(コペンハーゲン)は240名、第2回(アカプルコ)は180名,第3回(バンクーバー)は260名の日本人が参加しました。第4回の神戸大会では1300人の日本人参加者がありました。第5回のバルセロナ大会では150名の参加者がありました。第6回のボストン大会でも150名近くの日本人参加者がありました。
一度でもWCBCTに参加すると、たいていリピーターになり、ずっと参加したいと思うようになります。
若い方は、世界の最先端に触れるチャンスです。ぜひ参加しましょう。
WCBCTは、実証にもとづくアプローチ(エビデンス・ベーストなアプローチ)ということが基本になっています。心理療法の効果を客観的に明らかにして議論をすすめるという立場です。
領域別にみると、うつ病、子ども関係,不安障害,PTSD,強迫性障害,統合失調症,対人恐怖・対人不安,人格障害,摂食障害など分かれて発表や議論がおこなわれます。技法を中心に議論するというよりは、対象を明確にした上で、その対象に限定して効果的な治療を考えるというスタンスです。